尿路結石症とは?

尿路結石症とは、腎臓から尿道に至る尿の通り道(尿路)に結石が生じる疾患です。

尿は腎臓で作られて腎盂、尿管、膀胱、尿道を経由して体外に排出されます。
尿管に結石があれば尿管結石、腎臓に結石があれば腎結石と呼び、この2つが尿路結石症の9割を占めています。

結石が体外に自然に排出されることなく腎臓や尿管にとどまると、腰部や腹部に激しい痛みや血尿などを引き起こすことがあります。

尿路結石症は泌尿器科の外来でみられる疾患の中では最も頻度の高い疾患の1つで、患者数は20年間で2倍、40年間で3倍に増加しています。
一生のうちに罹患する割合は、男性で約7人に1人、女性は約15人に1人といわれています。

結石とは何か?

結石とは、尿中の尿酸、シュウ酸カルシウム、リン酸カルシウム、アンモニウムなどの物質が結晶化したものです。
腎臓で作られる尿には多くの物質が含まれていますが、これらの物質が何らかの原因で結晶化し、増大して結石が形成されます。

尿路結石が生成される要因にはさまざまな因子が関与しています。病気が原因となる場合もあり、尿の流れを停滞させる水腎症では腎結石が形成されやすくなります。また、前立腺肥大症を患っている場合は膀胱結石が生じやすくなります。

尿路結石のリスク

尿路結石症の発症には、遺伝が関与している場合があります。
また、高血圧、肥満、糖尿病といった生活習慣病や、メタボリックシンドロームの患者さんに尿路結石症の発症が多いことが報告されています。

尿路結石症の主な症状

尿路結石症の典型的な症状として、突然起こる激しい痛みや血尿などがあります。また、腎結石の場合はほとんど自覚症状がなく、検診で偶然見つかることもあります。

尿管結石の場合、結石による尿管の閉塞や腎盂内圧の上昇によって、わき腹から腰にかけての激痛や下腹部(鼠径部から股間)への放散痛が起きます。また、吐き気や嘔吐が生じることもあります。
尿管結石が膀胱の近くまで落下した場合は、残尿感や頻尿をきたすことがあります。

尿路結石症の診断

尿路結石症の診断には、次のような検査を行います。

尿検査

血尿の有無、結晶の有無などを調べます。

血液検査

尿酸値、カルシウム値、リン値などを調べます。

画像診断

腎臓、尿管、膀胱の状態、結石の有無などを画像診断装置で診断します。患者さんの状態に応じて、次の検査方法を選択します。

  • レントゲン検査-腎尿管膀胱単純撮影(KUB)
  • CT検査
  • 超音波検査

尿路結石症の治療方針

尿路結石症の治療方法は、結石の大きさ、場所、症状などによって決定します。当診療科では全ての尿路結石に対して次のような方針で治療を行います。

保存的治療

結石の大きさが1cm以下であれば、まずは保存的治療を検討します。

保存的治療では、内服薬を使用しながら水分摂取量を増やして尿量を増やしたり、運動をしたりして自然排石(尿と一緒に石を排出すること)を促します。痛みがある場合は、痛みを緩和するための薬を服用していただきます。

自然排石が困難と判断した場合は手術を検討します。

手術療法

結石の大きさが1cmより大きい場合は、手術加療を選択します。

症状のコントロールが難しくQOL(患者さん自身の生活の質)を損なう場合や尿路感染を伴っている場合、嵌頓(かんとん)が疑われる結石に対しても手術を行います。

経尿道的尿路結石除去術(TUL)

QuantaLitho

経尿道的尿路結石除去術(TUL)は、尿道から内視鏡を挿入し、結石に対してレーザーを使って破砕、摘出する治療法です。

当院では、最新式レーザー治療機器[Quanta Litho]を使って治療を行います。膀胱や尿管、腎臓など、全尿路の結石が治療対象となります。

尿路結石症の再発予防

尿路結石症は再発率が非常に高く、とりわけカルシウム結石の5年再発率は45%と高率です。そのため、再発予防に取り組むことも非常に重要です。

基本的な再発予防として、①水分摂取②肥満の防止③食生活の改善が挙げられます。

水分の摂取量を増やすことで尿量を増やし、結石の再発を抑制します。水分を多く摂ることで、再び結石ができたとしても結石が小さいうちに自然排石を促すことができます。1日2~3リットルの水分摂取を目指しましょう。
また、肥満は尿路結石のリスクとなるため、適度な運動とバランスの取れた食事を心がけましょう。

患者さんそれぞれの結石がどのような成分で構成されているかによって、再発防止の方法が異なります。
当院では結石の成分を分析して、患者さんにあった生活習慣のアドバイスを外来で行います。お気軽にご相談ください。