ワクチンの種類と効果

大人・子供のワクチンにはどんなものがあるの?
患者さんのためのQ&A

大人のワクチンは接種漏れがないか確認しましょう

  1. 65歳以上の方
    肺炎球菌ワクチン23価ワクチン1回接種しましょう。(定期)それ以外に肺炎球菌ワクチン13価の接種もあります。(任意)季節性インフルエンザワクチン毎年1回接種しましょう。(定期)
  2. 1962年(昭和37年)4月2日~1979年(昭和53年)4月1日生まれの男性
    →第5期風疹定期接種の対象です。
  3. 医療従事者、海外長期滞在者、透析患者、その他予防したい方
    B型肝炎ワクチン3回接種しましょう。(任意)
  4. MRワクチンの2回接種歴がなく、かつ感染歴のない女性。および、上記3に該当しない男性
    MRワクチンを受けましょう。(任意)
    1990年度(平成2年度)以前の生まれの方は定期接種でのMRワクチン2回接種がなかったため、対象となる可能性が高いといわれています。
    ※風疹抗体検査・予防接種が公費負担の対象となっている自治体がありますので各自治体でご確認ください。(当院では中野区が助成の対象となります)
  5. 水痘・おたふくかぜの2回接種歴がなく、かつ感染歴のない方
    水痘・おたふくかぜワクチンそれぞれ2回接種しましょう。(任意)
  6. 妊婦の方、子供が生まれる予定のある方
    →百日咳予防目的として、三種混合ワクチン1回打ちましょう。(任意)
  7. 季節性インフルエンザのワクチンはすべての方が対象です。(任意)

小児のワクチンはどのようなものがあるの?

下記のワクチン接種について、お子さんの母子手帳を確認してください。

  1. ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、四種混合ワクチン4回接種していますか?
  2. 1歳から就学前までの間でMR、水痘、おたふくのワクチン2回接種していますか?
  3. 7.5歳までの間で日本脳炎Ⅰ期3回接種していますか?
    (3歳からの接種を推奨していますが、日本脳炎流行域では6ヶ月から接種できます)
  4. 9歳から12歳の間で日本脳炎Ⅱ期を接種していますか?
  5. HBVワクチン3回接種していますか?
  6. 1歳から12歳の間で二種混合ワクチンを接種していますか?
  7. 小学6年生以上の女子はヒトパピローマウイルスワクチンを接種していますか?
  8. 季節性インフルエンザのワクチンは年2回接種していますか?

ワクチンはどれだけ効果があるの?

ワクチンを接種することにより、多くの人は免疫を獲得することができます。ただし、ワクチンの種類によって効果が得られる割合は異なります。適切な時期に適切な回数を接種した場合、以下のような効果が期待できます。

  • 麻疹ワクチン、風疹ワクチン
    2回接種することにより、ほぼ100%の免疫を維持できます。
  • 水痘ワクチン
    1回接種でほぼ100%予防できますが、抗体維持のため2回接種を推奨しています。
  • おたふくかぜワクチン
    1回接種で発症者数は88%減少し、2回目接種で99%減少しています。
  • 日本脳炎ワクチン
    罹患リスクを75~95%減らすことができます。
  • BCG
    小児の結核の発症を52~74%程度、重篤な髄膜炎や全身性の結核に関しては64~78%程度、罹患リスクを減らすことができます。
  • インフルエンザワクチン
    血液中の抗体を作るので、上気道感染症であるインフルエンザの感染を完全には防御できません。よって「ワクチン接種したけどインフルエンザにかかった!」という方も多いかと思います。しかし、重症化を防ぐ効果は期待できますので「かかったけど軽症だった」方が多いのではないでしょうか。毎年接種することで効果を維持することにつながります。

必要回数を接種しても獲得した免疫が薄れていくこともあります。医療従事者など感染症の暴露が高い方や妊娠を希望するご家庭など、抗体があるかを確認し、記録・保管することも大切です。

ワクチンはどんな種類があるの?

ワクチンには、生ワクチン(MR、おたふく、水痘、ロタウイルス、BCG)、不活化ワクチン(日本脳炎、インフルエンザ、四種混合ワクチンなど)、トキソイド(二種混合、破傷風、成人用ジフテリア)に大別されます。この他、発病の予防と治療のための抗毒素(ジフテリア、まむしなど)があります。

生ワクチンとは、病原性を極度に弱めたウイルスや細菌等をワクチンとしたもので強固な免疫を獲得できます。この免疫の強さは自然感染の場合とほぼ同等に長続きすることに加え、自然感染時にまれに起こるさまざまな合併症や周囲への感染の拡大を防ぐことができます。ただ、自然感染による刺激では高い抗体化を維持できますが、自然感染の少ない現在の状況ではワクチンによって獲得された免疫はやがて減衰することもあります。

不活化ワクチンとは、病原性の活力を完全に失わせた状態でワクチンとしたものです。必要な高い抗体を獲得するためには複数回のワクチン接種が必要となります。


監修

総合東京病院 小児科

尾関 恵里奈

小児科

小児科
公開日:2020年10月23日 |最終更新日: |カテゴリ:医療コラム
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