気胸センター

診療時間

毎週火曜日 午前
担当医:森川 利昭(呼吸器外科部長)

ご予約や紹介状がない場合でも当日診療を受け付けております。
医師の都合上、止むを得ず休診となる場合があります。休診情報については休診・代診・診療時間変更のお知らせをご覧ください。

はじめに

高齢化社会と自然気胸

従来、自然気胸は、やせ型で若い男性に特有の病気と考えられてきました。しかし、社会の高齢化に伴って、高齢者の自然気胸が増えています。
特に高齢者で喫煙歴がある人には、肺気腫が多くみられます。肺気腫が進行すると、しばしば肺がパンクして自然気胸になります。

もともと肺の機能が低下している人は、肺がパンクすると重症な自然気胸になります。このような人には同時に肺の癒着があることも多く、治療が難しいので、難治性自然気胸と呼ばれます。
従来はこのような方は入院して、胸に入れた管からたまった空気を抜きながら(ドレナージ)、治るのを待つしかありませんでした。
しかしながら入院期間は長引き、しばしば膿胸などの感染を起こして命を落としていました。

ところが最近では、胸腔鏡手術により、短期間での治療が可能になりました。
難治性自然気胸に対する手術は非常に高度であり、一般的ではありません。しかし、当院で行っている最新の単孔式胸腔鏡手術では、手術後の痛みが小さく、回復も早く、早期に元の生活に戻ることができるようになりました。

診療内容と特徴

気胸とは、肺から空気が漏れ、その空気が肺を包む胸膜の中に溜まってしまう病気です。気胸を患うと、息を吸っても肺が広がりにくく、胸の痛みや呼吸困難などの症状があらわれます。

肺の上部に「ブラ」と呼ばれる空気の溜まった袋ができた後、これが破れて肺に穴が空き、肺の空気が胸膜に入ることによって気胸は引き起こされます。多くの場合、空気が漏れるのは一時的で、漏れた空気は血液に溶け込んで消失しますが、穴が閉じない場合は心臓や肺が空気によって強く圧迫され、命の危険を伴うこともあります。
また、肺がんの方や、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの肺の病気を患っている高齢の方も気胸を発症しやすいと言われています。

重症度に応じた治療計画

軽症で症状のない場合は経過観察を行い、穴が塞がるのを待ちます。
中等度や重度の場合、「胸腔ドレーン」と呼ばれる管を胸に入れて溜まった空気を抜きます。空気の漏れが止まらない場合、または気胸の再発が見られた場合は、気胸の原因となっている「ブラ」の切除手術を検討します。

手術方法としては、開胸手術と胸腔鏡手術の2種類が代表的です。胸腔鏡手術では、胸に約2cmの穴を3ヶ所ほど開けてカメラを挿入し、病変部分の治療を行います。開胸手術と比べて傷が小さく退院までの日数が短いことから、胸腔鏡手術を選択する場合が多くなっています。

対象疾患

  • 自然気胸
  • 続発性気胸
  • 外傷性気胸
  • 月経随伴性気胸

対象となる症状

突然の胸の痛み、呼吸困難、咳

行っている検査、治療

  • 胸部レントゲン検査
    (気胸が認められた場合、胸部CT検査を実施) 
  • 開胸手術
  • 胸腔鏡手術
  • 胸腔ドレナージ

医師紹介

森川 利昭

森川 利昭

気胸センター長
呼吸器外科部長
(東京慈恵会医科大学客員教授)

主な経歴

  • 長崎大学医学部 卒業

専門としている領域

  • 呼吸器外科全般
  • 胸腔鏡手術
  • 生体医工学

専門医・指導医

  • 日本呼吸器外科学会認定呼吸器外科専門医・終身呼吸器外科指導医
  • 日本外科学会認定外科専門医
  • 日本呼吸器外科学会特別会員
  • 日本呼吸器内視鏡学会評議員
  • 日本気胸・嚢胞疾患学会評議員
  • 日本コンピュータ外科学会評議員
  • 日本医工ものづくりコモンズ理事
  • 呼吸器胸腔鏡手術研究会顧問
  • 単孔式胸腔鏡手術研究会会長